GIMA MISAKI
LOVE AMULETTE 護り神
Concept + Act = an ART like a CODING
Documentary Film + Writing +Fiction Novel = Reality
2019~
NAOTO Shinohara 篠原直人
戦記の人(直人さん)
Official Site
デザイン事務所「アトリエ空のカケラ」代表。栃木県宇都宮市出身。文筆家。イラストレーター。
神風特攻隊の証言録、「遥かなる蒼穹の戦記」・「不死鳥の戦記」などを出版。戦友会の若き代表として、戦争で亡くなった英霊の慰霊、遺骨収集活動、戦争の証言記録を後世に遺す活動をしている。栃木県宇都宮市産業キャラクター「蒼空はるかプロジェクト」を通して、老若男女に向け、美しい飛行機は明るく平和な空にこそ、ふさわしいと訴える。
繊細で美しいメカニックなデザインの作品を発表。コンセプト・キャラクター企画、音楽・ボイスドラマ、漫画、アイドル・キューレションなど、ジャンルを超え、メディアミックスで活躍中。
〜*〜*〜
礼儀正しく、物静か、いまどき見かけない古風な好青年。頭脳明晰、研究熱心。瞬発力、行動力、統率力があり、アクティブな行動派で、かつ強靭。責任感があり部下を大切にする。
計画したことを次々間髪入れず着実にこなしてゆく冷徹なまでの合理性。器用、かつ優秀。人一倍、努力家ゆえの誇り、プライドの高さを持ち合わせている。
他人の内面や欲求を自分のことのように感じとり、子どものように素直なため、その希望が叶えてあげられない時、苦しみがち。穏やかで大人しく、人見知りするシャイな内気さと、目的に向かって突進する意志の強い若い侍のような情熱を併せ持つ。
冷静沈着、建設的で前向き、成功するために計算し尽くした行動を基本としながら、繊細で感受性が強く、豊かな感情の発露が強い衝動で常に起こり、内側でせめぎ合っているために、感情の揺れを人に見せない努力に疲弊、自分のすぐ側に人を寄せ付けることができずにいる。
常識的で世の中をよく知り、独自性に優れ、創造性に富み、自由。先見の明があり、センスも良いが、涙もろく感じやすく、自分のペースやリズムを乱されることが耐え難く、孤独を必要とする。誰からも本当の自分は理解されることがない、と、無償の愛に飢え、寂しがり屋の一面を持つ。天真爛漫、天衣無縫で好きなことを仕事にしたい純粋さ、のんびりおっとりとした風雅を好む性質も持ち合わせ、どこかユーモラスで品がある。様式美に貫かれた美学的な生き方を私生活でも実践し、気難しいお年寄りや飛行機好きのファンから、ブログも広く愛され、絶大な支持を受けているが、大切な人を亡くした過去の傷がまだ癒えず、密かに苦しんだままでいる。
MICHIKO BEE.KONO-PECHEUR 河野通子
びい(Bee )
兵庫県西宮出身の日本人アーティスト。この世とあの世をつなぐ天国のような理想郷の風景を人々に、と野外で作品を制作し、可能性を求めて渡米。国際結婚、フランスへ。パリNUIT BLANCHE 2007参加。インスタレーション作品発表などフランス、パリで精力的に活動するも、巨大インスタレーション設置の人手とスポンサーが見つからず追い詰められ、予算なしで制作可能な「コンセプト+アクト」という新しい独自のアートジャンルを創作する。
自らの主観を元に綴った別設定の自分、まったく違う性質の意思決定で選択を繰り返した先にある並行世界の小説の中のもうひとつの現実は「今ここの現実世界とその未来」にどう影響するのか。自らの小説世界のパラレルワールドを探訪、体験、観察、検証し、この現実の変化の連動を観察し、分析するドキュメンタリーの記録作品を制作し続ける。
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ただただ優しく、温かくどこか幼い、魅力ある人。気まぐれで神出鬼没、普段、何をしているのか、よくわからない。自由奔放、決められた役割は苦手、不思議な妖精のよう。10代から年齢不詳。のんびりしていたかと思うと、驚く行動力。高い理想、盲目的な追及姿勢、熱い情熱豊かな感情表現。激情的だが繊細。案外と姉御肌。基本は真面目で忍耐強く、寝食を忘れた集中力が驚異的で、誰も着いてこれない。どこかセンスも良く、人と違う価値観で自然に目立つため、日本では生きにくく苦しい。
放っておけない危ない感じ。猫のように自由気まま、不器用で正直。愛らしく、可愛らしい、ざっくばらんで気安く、なぜか憎めない。馬鹿のつくお人好し。しっかりしているかと思えば、頼りない。誰とでもすぐ打ち解ける親しみやすさに本人は否定するそこはかとない色気。大胆なのに怖がり。儚いガラスのような美しさと風変わりなファニーさが同居。型破りで、常識にとらわれない。意思の強さとプライドと人に仕える従順さ。常に矛盾した性質と隣り合わさっている。
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真っ直ぐ素直、芸術に邁進。自分の芸術で苦しんでいる人が救われると信じていたが、東日本大震災を海外から支援しようと頑張り、芸術は衣食住が足りて初めて求められるもの、と失望。無力感に苛まれる。人を見る目はあるが、相手の欠点もそのままに受け入れようとし、人からの影響を受け過ぎる。「どんな相手にでもある善性」を信じ、「人には添うてみよ」実践し、わけのわからない絶望と虚無の日々へ。
幸せすぎ、守られた結婚生活とその変化、自分に求められた平凡な役割。体調の不良と海外での文化摩擦、毎日の生活の不安と不便、人に言えない苦労と孤独に疲れ果て、日本人でありながら根なし草になる文化的放浪の日々に、誰とも共有できない孤独を抱え、自分の存在に意味が見出せない。好きなことも楽しみも展望もなく、生きる希望が持てなくなり、引きこもって小説世界の記録に没頭しすぎて昼も夜もない異常なサイクルに、ひとり集中し続ける。
このままでは、何も成し得ないままに終わる絶望と虚無。人生の目標設定が常人の価値観で測れない場所にあるため、計画性や合理性とは無縁で時間や場所に縛られない自由空間に住み、他の人と共有できる時間や場所が限られ、人の温もりに出会うことのない孤独と閉塞と。傍目から見て、迷走した人生を送らざるを得ない状況だが、基本になっているのは「人は何のために生まれ、生きることにどんな意味があるのか」という絶対的真理の地平に、いつかたどり着きたい知的好奇心。
やればできるし、責任感も人一倍ある。一つのことに取り組み、執着が強く、粘り強くあらゆる角度から分析する。ガラスのように繊細なのに、儚くあっさりした外見そのままではなく、案外としぶとく、胆力があり、どんなに理不尽な仕打ちを受けようが、我慢し続け、意志を貫こうとする強靭な精神力がある。なのに、コツコツとした単純作業や単調な実際の労働は不器用すぎてうまくこなせず、とても感覚的。自分が意味を見出せないこと、興味がないことは全く継続ができない。体を壊して無理ができなくなり、すっかり暗くなり、自信をなくし、塞ぎ込みがちに。不安感が加速、エネルギーに満ちていた過去とは別人のように、元気がなくなって、泣いてばかりになった。そんな時に岬と交信し……。
GIMA MISAKI 岬次馬
岬くん(みさき・つぎうま)
Desital Store
日本に慣れてない自由な外国人のよう、びいといわば反対の性質を持つ男。不動産屋に勤めていたが、海外で一旗上げてやろうとカメラを片手に日本を出た。適当、いいかげんがモットー。「ま、なんでもいいんじゃね?」が口癖、常に本音で語り、ま正直。自信に満ち溢れ、失敗も気にしない。なんでも自分の糧になる経験と考え、とにかく行動を良しとし、世俗的。生意気、無礼、口ばっかり、努力や経験が足りない、行き当たりばったり。この世界で失敗を繰り返し、最近は少々、自分は浅慮かという自覚が生まれて来たが、基本が勝気で懲りてないものの、一応、殊勝に学ぶ姿勢はあるらしい。
強靭な精神力があり、孤独に強く、求められれば世話を焼き、人から頼ってこられることを喜ぶ。自分を省みず、人助けに奔走する、温かい優しい人柄だが、態度が大きく、「常に俺様」で、意見はストレート。斜に構えたことを時に言うため、敵しかいないが、意に介さない。間違った決断力があり、即断で失敗を繰り替えし、びいに「ごめん、失敗した、俺のせい」と素直に謝るあたり、「岬くんって若いの?バカなの?」と出会う人出会う人に指摘される。裏社会に強く、負けず嫌いでゲームのように駆け引きに熱くなり、加速しがち。基本、揉め事に首をつっこむ野次馬だが、なぜか憎めない。
傷ついたり、悩んだり、落ち込んだりが少なく、比較的、精神状態はフラット。冷静。所詮は「かりそめの身体」ゆえ、全てが他人事のせいかもしれない。案外常識を知っている。本人曰く、「俺は別に普通」。だが、実は岬も大切な人を亡くした悔しさから立ち直ることができてない。恋愛関係にこだわらない刹那的な姿勢で、どこか場当たり的。
こちらの現実に来て、初めてびいの身体を使って話したり、動いたりした時、「女性の身体」に違和感がありあり。何度も「俺にびいの振りは無理。そこまで求めるなら、自分で自分の身体を使え」と自分を曲げない。俺が女と偽ってまで、やりたいこと、得することなど何もない、あくまでお前が死なないよう、寝たり食べたりしてやってるだけ、と。
相手が怒っていようが、げらげら笑ってしまうくらい鷹揚なため、不真面目な印象だが、根は案外、真面目らしい。柔軟性があり、思ったよりかは誠実。誠実というよりは、全て割り切るような「自分」を通すことで、物事が単純になり、びいの「決めかねたややこしい現実」を引き受けてあげることで、びいが生きやすくなり、元気になるなら、ピンチヒッターも良いのでは、と心が広い。「とにかく死なずに人生から学べ」という意見。世話好きが高じて、直人さんから「岬くんは尽くしすぎでは?もうそろそろ自分の世界に戻っては?」と言われる。「尽くしている」つもりや恋愛感情など、もはやなく、驚く。もともとが、意外に愛情深い方なのかもしれない。
結婚に興味がない独身主義者。孤独も感じない、寂しいともあまり思わない。その日暮らしのような価値観で、冒険やゲームの駆け引きの中だけに面白さを見出し、人生の中で何かおもしろいことをやってやろうとは思っていても、そのことにさして強いこだわりはない。全てがゲーム感覚。プライドやこだわりなどは無用、と考え、経験から学ぶことを楽しむ姿勢。その割に「説教?」と相手から言われるくらい自分の意見を自己主張。身も蓋もない男同士の本音のやりとりは、とてもびいには聞かせたくない裏話。
案外涙もろいが、どこか投げやりだった過去に比べ、びいに出会ってからは、助けることに必死すぎ、今はそのことだけに集中していて、悩みがない。実は自分が尊敬するような師匠となる強くて立派な人に出会い、今以上に叱られ、叱咤激励され、鍛えてもらいたいと武者修行のつもりで行動しているような節があり、素直に自分の非は認める。
進学校にいて落ちこぼれ、文系出身。だがその後、大切な人を亡くしたことから、高校時代の過去に遡って進路を変え、理転して医者になりたいと心に強く願うようになった。
実はびいは自身の世界では「おばさん」の立場の人。びいに「俺の世界では自立したしっかりした人だったのに、一体どうしちゃったの?」と言わしめている。
B
Bー岬の同居人・びいの旦那
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エレガントで洗練された上品な物腰、パーフェクトなポーカーフェイス。クールで知的、冷静沈着、硬派で親分肌、度胸もあり緻密な計算と駆け引きと、理系の頭で一瞬の勝負に勝つ。運転が上手で、落ち着いた大人、欠点が見当たらないスマートさでファッションセンスもインテリアセンスもピカイチ、親分肌で親切、ピンチもさっと乗り切れる、信頼できたかつての相棒。だが、近年、変わってしまった。時の流れは残酷。
変化の理由はわからない。面白おかしい冒険でなく、平凡な幸せを求め、家族的な愛や家庭を求めたせいなんだろうか。もしくは仕事の苦悩? かつて岬と冒険を繰り広げた同居人かつここの現実では「びいの旦那」。最初、岬は「なぜここの現実ではびいは若いの?」、「何でよりにもよって、Bはびいと? 一体どんな縁で結婚?」と訝っている。
結構、いいやつだったんだが、あいつすっかり変わってしまったな、と屋敷の購入にまつわり、岬は感じつつ、ま、年齢的に男同士の同居生活もそろそろ潮時か、と思っていた頃、パラレルワールドに飛ばされ、その世界では、Bはびいと既婚、驚愕。
元の世界のBよりも年をとっている。年取ると変わるらしい。過去、びいがBについては詳しく書いている。ここの現実ではびいは若い。この二人がカップルになれるパラレルワールドがあったのか、と驚く岬。
案外とクールなばかりでなく、ファニーなはっちゃけた面も。どこか面白み、ユーモアがあり、贅沢と節約と使い分けられるきっちりとした金庫番。だが、どんぶり勘定は微妙に自分が少し損するように計算されている。決断力があり、即決するも、時にそそっかしい一面も。硬派だったが、すっかり変わってしまい、男に二言あり。仕事が激務で上司・同僚に恵まれず、ストレスフルな日々。時間が経てば、変化して当たり前だし、失敗しても次があるから良い、と言い放つ。妻に努力が足りないと苦言を呈したが、それはその通りだが、妻にとって不便な異国生活は夫のサポートがないと負担、なのでどちらが正しいとも言い難い。
優しく家庭的、子供が好きで、楽しいこと、イベント、バカンスが好き。真面目な勤務態度、早寝早起き、整理整頓、建設的思考回路、前向きな考え方。建前や体裁をとても大切にし、プライドが高く、どんなに苦しい時も愚痴や弱音を吐かない。かつて、そうであったが、数字に追われ、失業の重圧に鬱屈が積もる。幼すぎる妻、びいの成長を辛抱強く見守っていたらしいが、それどころでなく。
妻のびいについて、もうちょっと大人になれるだろうと思っていたが、いつまでたっても大人にならない、子どものままの妻に愛想を尽かし、人生やり直したいと考えるようになり、仕事の苦難、子どもに恵まれず、思い描いていたような賑やかな家庭的な人生にならない寂しさから、自暴自棄に。
整理整頓、断捨離の自分と、コレクターかつクリエイターの妻と話が合わなくなり、生活リズムも合わず、また、自由すぎる妻に「君はランニングコスト、メンテナンスフィーがかかりすぎる」と言い放つ。早晩、妻をトレードに出すことを決意し……。
びいが2年前に仕事の付帯サービスとしてインターネットで書き始めた小説のキャラクターのはずが、気がつけば、追い詰められピンチのびいに憑依、代わりを務め、びいを助けているという、訳のわからない事態になっている。(ドキュメンタリーで現在進行形)
日本に慣れてない自由な外国人のよう、びいといわば反対の性質を持つ男。不動産屋に勤めていたが、海外で一旗上げてやろうとカメラを片手に日本を出た。適当、いいかげんがモットー。「ま、なんでもいいんじゃね?」が口癖、常に本音で語り、ま正直。自信に満ち溢れ、失敗も気にしない。なんでも自分の糧になる経験と考え、とにかく行動を良しとし、世俗的。生意気、無礼、口ばっかり、努力や経験が足りない、行き当たりばったり。この世界で失敗を繰り返し、最近は少々、自分は浅慮かという自覚が生まれて来たが、基本が勝気で懲りてないものの、一応、殊勝に学ぶ姿勢はあるらしい。
強靭な精神力があり、孤独に強く、求められれば世話を焼き、人から頼ってこられることを喜ぶ。自分を省みず、人助けに奔走する、温かい優しい人柄だが、態度が大きく、「常に俺様」で、意見はストレート。斜に構えたことを時に言うため、敵しかいないが、意に介さない。間違った決断力があり、即断で失敗を繰り替えし、びいに「ごめん、失敗した、俺のせい」と素直に謝るあたり、「岬くんって若いの?バカなの?」と出会う人出会う人に指摘される。裏社会に強く、負けず嫌いでゲームのように駆け引きに熱くなり、加速しがち。基本、揉め事に首をつっこむ野次馬だが、なぜか憎めない。
傷ついたり、悩んだり、落ち込んだりが少なく、比較的、精神状態はフラット。冷静。所詮は「かりそめの身体」ゆえ、全てが他人事のせいかもしれない。案外常識を知っている。本人曰く、「俺は別に普通」。
〜*〜*〜
巻き込まれて成り行き上、仕方なく、びいの面倒を見てやることに。「びいの書いていた小説の世界」、「男の身体のある元の岬の世界」は、びいの住んでいるここ、現実世界と対を成すように似ているが、パラレルワールドはどんどん生まれてしまうために、枝葉の葉脈のようにややこしく、どこにどうやって帰ればいいのか、岬自身にもびいにもわからないが、岬は案外気にしていない。「なんでもなるようにしかならない」と、自分やびいがたとえ死ぬかもしれずとも「人はどうせいつか死ぬから」と比較的、クール。
その割に、大切な人を亡くした悔しさから立ち直ることができてない。恋愛関係にこだわらない刹那的な姿勢で、どこか場当たり的。
こちらの現実に来て、初めてびいの身体を使って話したり、動いたりした時、「女性の身体」に違和感がありあり。何度も「俺にびいの振りは無理。そこまで求めるなら、自分で自分の身体を使え」と自分を曲げない。俺が女と偽ってまで、やりたいこと、得することなど何もない、あくまでお前が死なないよう、寝たり食べたりしてやってるだけ、と。
相手が怒っていようが、げらげら笑ってしまうくらい鷹揚なため、不真面目な印象だが、根は案外、真面目らしい。柔軟性があり、思ったよりかは誠実。誠実というよりは、全て割り切るような「自分」を通すことで、物事が単純になり、びいの「決めかねたややこしい現実」を引き受けてあげることで、びいが生きやすくなり、元気になるなら、ピンチヒッターも良いのでは、と心が広い。「とにかく死なずに人生から学べ」という意見。世話好きが高じて、直人さんから「岬くんは尽くしすぎでは?もうそろそろ自分の世界に戻っては?」と言われる。「尽くしている」つもりや恋愛感情など、もはやなく、驚く。もともとが、意外に愛情深い方なのかもしれない。
日本に帰って来てから、皆から「働けや!」と言われ、素直に履歴書を買いに行き、応募したり、びいの代わりにバイトに出かけるなど、自分のプライドやこだわりはあまりない。「俺は何でもいい」と答え、単純で明るいが、この日本の現実に来てからは「日本人、細けえよ!」とか「何でだよ!?」と「日本のルール」が面倒くさそう。
また日本の食べ物がもはや珍しく、母親に勧められるままに食べ過ぎて、びいから「太るし、お腹が痛くて気分悪いの。それに、アレルギー出て、肌が痒くなる海産物はやめて」と怒られる。マンションに一人暮らししても、食べ物に釣られ、実家に通う日々。料理は得意だが、日本食の作り方は知らない。びいと一緒にそばを吹きこぼしたり、味噌汁を丸焦げにさせたりと、本人たちに言わせれば、欧州と日本の火力が違うため、同じ風に料理し、気を抜くと一瞬で驚く結果になる、と。
自分の世界では何不自由なく冒険的な時間を同居人と気ままに一緒に過ごし、美形で容姿が良かったため、意味もなくモテて、ハーレムのようにやりたい放題。なので、女性とのおつきあい対しては少々不真面目、微妙なスタンス。モテ過ぎる弊害で女性は皆、自分のことが好き、と思い込んでいる節がある。自由奔放な恋愛は、恋愛とは呼べないものばかりで、なのに不思議と修羅場にならない。あまりにもライトな恋愛のため、女性から見て「最初からこの人と将来のことなど考えられない」とわかるせいかも。また、真面目で純情そう、相手が本気になりそうな女性は気をつけて避け、割り切れる自立した女性としか、関わらないせいかもしれない。
同性から意味なく妬まれるのも、身についた「俺様オーラ」、「モテオーラ」が鼻につくせいか。びいの体を使ってさえも、女性からの熱い視線でびいから、たしなめられる。
そんな割には本当に好きな人とは永遠に付き合うことがない、距離を置いた関係。美化に近いかもしれないが、女性読者さんからその点をからかわれ、珍しく激昂し「官能小説対決(短編)」するあたり、恋愛関係で心を通わせた安定した穏やかなおつきあいをしたことがない「若さ」が感じられる。
自分の世界でも心を奪われた女性はどこか亡くなった「あの子」に似た人。突っ走るも、彼氏がいる人で、軽く交わされ、空港で待つが会えることなく自国に飛んで。彼女を追いかけようか迷う中、なぜかびいを助ける羽目になり、この現実へとやって来た。
〜*〜*〜
結婚に興味がない独身主義者。孤独も感じない、寂しいともあまり思わない。その日暮らしのような価値観で、冒険やゲームの駆け引きの中だけに面白さを見出し、人生の中で何かおもしろいことをやってやろうとは思っていても、そのことにさして強いこだわりはない。全てがゲーム感覚。プライドやこだわりなどは無用、と考え、経験から学ぶことを楽しむ姿勢。その割に「説教?」と相手から言われるくらい自分の意見を自己主張。身も蓋もない男同士の本音のやりとりは、とてもびいには聞かせたくない裏話。
案外涙もろいが、どこか投げやりだった過去に比べ、びいに出会ってからは、助けることに必死すぎ、今はそのことだけに集中していて、悩みがない。実は自分が尊敬するような師匠となる強くて立派な人に出会い、今以上に叱られ、叱咤激励され、鍛えてもらいたいと武者修行のつもりで行動しているような節があり、素直に自分の非は認める。
進学校にいて落ちこぼれ、文系出身。だがその後、大切な人を亡くしたことから、高校時代の過去に遡って進路を変え、理転して医者になりたいと心に強く願うようになった。
実はびいは自身の世界では「おばさん」の立場の人。びいに「俺の世界では自立したしっかりした人だったのに、一体どうしちゃったの?」と言わしめている。
びいの身体を使っていても、女好きは治らないのか出会う人出会う人と、さっと仲良くなる。積極的だが、相手にその気がないと、あっさり忘れる。(例外もある)
「絶対気をつけて!これ以上ややこしい人間関係にしないで!」とびいからきつく言われているのと「女の身体は不便」、「男には興味なし」のため、「この禁欲武者修行、一体、俺に何の得があるの?俺にオカマになれとでも?」と笑う。
最初、びい自身にも興味を持つが、拒絶され「まあ、親戚かもしれないし」とあっさり諦める。「お、平らと思ったのに、なかなか胸あるじゃん」と、ふざけ、びいに「やめてよ!!」とキレられる。
ずっとこの身体だと「お前に変な気なんて起きねえよ」、「プライバシーあるから、さすがに退散する」と、びいの立場を案外、尊重する。その割に興味本位。「そこまでって、なんか特別なテクニックでもあるんですか? 技術的な?」と真顔で質問するあたり、若い。戦記の人と会い、元気になってきたびいから「やめて!!変なこと言わないで!!」とキレられ「元気になって来たじゃん、もう自分一人で大丈夫なんじゃね?」と、時々は呼んでも姿を見せない。
コロナにかかった(?)時は、外に出られず、さすがにもういや、帰りたい、と爆発するも、びいのお母さんを傷つけた、と反省するあたりが子供っぽいが、岬は「母さん、俺の供養くらいしてよ」と何度もびいのお母さんに訴えているあたり、びいの親族の可能性が高い。ちなみに、現実的なびいの母親は、岬とびいが別人と、うすうすわかってきても「水子供養?わけわからない気持ち悪いこと言わないで、自分でやりなさいよ」と答え「俺が俺自身の供養するの?そんなだから、娘がこんなことになってるんだよ、先祖に感謝しろよ、こんなに体当たりで、びいが死なないよう、守ってやってるのに」と岬に何度も言わしめている。
実はびいには生まれずにすぐ亡くなった兄がいる。びいの母親は「あの子が順調に育ち、生まれてきていれば、あなたはこの世に生まれて来ていない」と、びいの子ども時代に、話したことがある。小学校の「生まれて来た時の話」の作文課題。
びいの母親は「だから俺は岬、男なんだよ」と何度言われようが、よく理解できないながらも「なんでこんなに食べるの?人の分まで食べるわね……」とか、着物を着せようとして「ちょっと、男!体が男!何、うまく着せられない、何、なんで?男みたい!」と叫ばせ「だから何度も言ってるだろ、俺は男だってば」というやりとりを岬としている。
実は前世で助けてくれた縁もある直人さんには借りがあり、現在の直人さんの書く文章から影響を受けていて、密かに尊敬している。が、直人さんは「いつか岬くんに我慢できなくなるかもしれない」と言い、「岬くんが出るなら帰って」と瞬時に気づいて、いつも追い返している。びいのお母さんからは「馬鹿みたいに無茶する」、「放っておいたら、無茶苦茶する」とたしなめられ、「こんなくらいで無茶なんてたいしたことない。みんなスケールが小さい」とあまり言うことを聞かず、やたら元気がいい。