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パリ郊外在住のアーティストBeeの自宅を架空の美術館にし、アーティスト岬次馬を招聘するプロジェクト。

 

  2016年から、Beeは深夜トランス状態、いわゆる変性意識状態のオートライティング(自動筆記)でウェブ小説を書いていた。こんなこと書いたっけ? 首をひねっていたら、並行世界に住む小説の書き手「岬次馬」がBeeのピンチに実際に降りてきた。同じ身体を使っても、中身は異性、これまでと違う別人のBee、岬の周囲に巻き起こる困惑をドキュメンタリー映像と筆記、写真で現在も記録中。精神分析、精神医学、宗教、哲学という切り口で、思わぬして「霊媒」・「口寄せ」となった自身の状態を岬とBeeはそれぞれ、分析する。

 

  霊的な憑依現象なのか、精神的な病なのか。オカルトが現実になった時、漫画やアニメのようにはいかない人々の困惑と拒絶、許容と理解、訳のわからないものに対する畏怖と。現実世界の懐の深さを測る非日常の記録は続く。

 

精神分析、精神医学、心理学、社会学、哲学、宗教にまたがる、今までなかった新しい芸術ジャンル。日常に突然出現するハプニング的で奇妙な芸術空間は、時と場所を選ばない。周りの人は「理解不能」と心を閉じるが、一般化可能な芸術療法、人を癒すこころの仕組みの過程の分析を継続中。インスタ空間と目の前に起こる「非現実の違和感」。症例の少ない解離性同一性障害と霊的な現象の関係、現実と妄想、こころの防御システムの考察をしながら、現代に陥りやすい精神病理に切り込み、真理を追求する。

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